東京にいるときから、、新居には天然木のテーブルを置こうと思っていました。
住宅やインテリアの取材を多くしてきて、天然木のテーブルがあるだけで、いかに部屋がなごみとセンスを感じさせる部屋になるかを見てきたから、というのもあるし
「天然の木というのは、触ってるだけでリラックスさせる効果があるんです。どんなものでもいいんですよ。わたしも安いもんだけど木のテーブルおいてます。ワインのあとだらけですが、それがない生活はもう考えられないですね」
と、某国立大学の教授に自然の素材の持つストレス除去効果の実際について話を聞いているときに出てきたお話が忘れがたかった、というのもある
では、せっかくだからイイモノを買いましょう
と私なんかはすぐ思うわけです。ネットで調べると、いいな、と思うラインは40万円前後から
ふむーー
まあ、結婚とかの機会でなければ踏み込めないけど、人生一度の買い物と思えばいいんじゃない? なんて、かるく考えていました
ところがそれを電話でオットに言いますと、オットは想像もしなかったことを言うのでした。
「それ、大急ぎでほしい? ちょっと待てないかな?」
「どういう意味?」
「うちの近辺って林業の人が多いんだよ。だから・・・・・こういう木がほしいって言っておけば、もらえるものが出てくると思う」
「はあ? もらえる?」
「木材名の指定はできないと思うけど」
はあ・・・
わたし、ちゃちなやつはいやだからね
なんて頭の中にはあったけど、言葉にはせず、オットがいう「木材をもらえる」というのがホントに現実的な話なのか半信半疑でおりました
なのですが
それから約半年後
オットと材木を買いに製材所にいく用事があり、いきました(オットは自宅を自分で建築中)。そのころは、新婚のあわただしさにまみれて、木のテーブルがどうのとかは、まだ話題にするには早過ぎる。ソノ前に片付けないといけないことが山積・・と思ってました
でも、オットが出てきた製材所の社長に、「テーブルにする木を探しているんです」というと、社長はその場で、「これどう?」と足元の木をさしていうのです
「これ種類はなんですか」
「センダン」
うーん。ナラとか、そういうのがいいんだけど・・・くるみとかサクラとか・・・・
とは思ったけど、雨ざらしになってころがっているその材木は3メートル近い長さと60センチくらいの直径をもつ、丸太んぼう・・・・
憧れだった一枚板のテーブルは無理だが2枚使えばテーブルになる
書斎の机もふたりで使える長いやつがいるねと話している。できる
本棚もほしい。できますよ
おいくらですか?
8000円はどう?
・・・・・!!!
即買です。タダも同然じゃないですか。
その日のうちに5センチくらいの厚みに切って板にしていただき
それを乾燥させてもらうことにしました
てきとうな頃合で取りにきてってことです
作業がはじまりました
この日カメラを持ってなかったのはものすごく悔やまれます
私が熊本にいって見たものの中で最高に美しいものをみたと思いました
原木を機械に固定し、割っていきます
これこの日はじめて知った言葉ですが、原木を板状にする作業のことです
巨大なカッターがついた台車に原木をのせ、木を端から端へ送ることで少しずつ割ります
最初に樹皮を割ります
表面はなんということもないこげ茶のシンプルな色なのに一枚あけると、そこには
緑、赤、青、紫、オレンジ、茶色・・・・・
自然界に存在するあらゆる色がここにあるんじゃないかと思うくらいの鮮やかな色が幹表面の少し下には存在しているのでした
それが一枚、また一枚と少しずつ割るほどに色も、色がそこに映し出す絵柄も変わっていくんですからまあ目が離せません。かぶりつきで機械の轟音とはじけ飛び舞い上がる木っ端の中で見てました
樹皮がそうやってはぎ落とされるといよいよ木肌が現れるわけですが、その木肌の色合いももちろん、機械が一回送られるごとに色がかわるし、木目もかわるし、模様もかわる。自然って、どんな芸術よりも芸術している。っていまさらですか
わああーーい
頭の中は大騒ぎでした。ぜんぶ終わるとひとりスタンディングオベーション。ぶらぼおおお!!
そして2ヶ月半おいて、引き取りにいきました
われらの板を軽トラに載せて
<<<<<写真
家に持ち帰った板を家具にするには、まずもうちっときれいにしてあげる必要があります
もちろんこのままでも、場所によっては家具にできるんでしょうけど
まずしたのは、鎌や電気やすりを使って樹皮をはがしていく作業
製材所で樹皮をはがすのは「割る」のに必要なとこだけですから、まだ樹皮がたっぷりついてます
カマを使うなんて熊本に来るまではもちろん、NO経験
本物を見たこともなかったかもしれない
それがなんだかんだと使えるようになってきました。わたし
板の両側についている樹皮をとり、やすりできれいにしたら、あとは「柿渋」
製材所の社長が柿渋を作っていると聞いていたので、いただきにいきました
社長さんが作っているという柿渋は、13年熟成させたやつでした
石油タンクいっぱい、もってっていいとのこと
「おいくらでしょう?」
「いいよ、もっていきなさい」
「えーーー」
「できたころ見に行かせてもらうから」
「ありがとうございますー♪」
社長さんは、もう柿渋つくるのやめようかなと思っているようでしたので
私、作ろうかなと思ってしまいました
柿渋って建材だけでなく、染物にも使えるし、なんとなく興味ありました
おうちに帰るとちゅうで刷毛を買い、帰り着くやペタペタ塗りました
乾いたらまた塗って、を繰り返します
床の間のとこばしらなんかに使うときは、塗って磨いて、塗って磨いてを繰り返すそうです
それを終わらしたらこんどは蜜蝋を塗ります
これは家の建材に塗っているので、けっこう余っている
タダでもらった柿渋に比べると、お高い
「使いすぎるなよ、けちって使えよ」とだーりんうるさい
そして一日乾かしておわり
まず机にするために足をつけなきゃ
どういうふうにすればいいのかアイデアないし、かれも時間ないので、「カラーボックスにしたら?」とサイアクの提案をするわたし
「とりあえずってことで。ボックスたてて足にすればいいじゃん」
998円で二個かって、ボックスを組み立ててから気がついた。机の脚にするにはボックスの背が高すぎだーーー
一瞬、解体して返品、という考えが浮かんだが、そんなのできるかあという気持ちのほうが強い
「縦がだめなら横にしようよ」とわたし
「足りない分は材木おこう」とオット
できた机はこんなかんじ
カラーボックスと言わなかったらよかったかなー
翌日はリビングにおくテーブルが完成
こちらはだーりんが足をちゃんとつくってくれた
できあがりはこちら
部屋の大きさのわりにテーブルが大きすぎるかも。
ここにテレビ用の棚とか作ったら大変なことになるなーー
といまさら思っているとこです
みなさまからいただいたコメント
温野まき(おひさまスタイル編集部) さん(神奈川県・女性)2010.07.12
臨場感ある文章に、ぐい−っと引込まれました。
センダンは、木質はどんな感じなんでしょう。スギよりはかなり固そうですね。いいですね〜、窓辺の一枚板のデスク!
それにしても、パートナーは何でも自分で作る方で、すごいです。テーブルと棚も、楽しみにしています。
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